東北学院中学校・高等学校

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年頭所感-帆足直治校長-

2024年01月10日

新たな時代を見据えて

 
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中学校・高等学校
校長 帆足直治
 

 

 謹んで新年のお慶びを申し上げます。昨年は同窓会や学院関係者の皆さま、地域の皆さまにいろいろとお世話になり、心から御礼を申し上げます。皆さま方のご多幸をお祈りするとともに、本年も本校の教育活動に一層のご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いいたします。

 また、このたびの能登半島地震により、お亡くなりになられた方々に深く哀悼の意を表するとともに、被災された方、ご家族や関係者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。さらに、被災者の救済と被災地の復興支援のために尽力されている方々に、深く敬意を表します。現在も余震が続き、予断を許さない状況が続いておりますが、被災地の皆様の安全と、一日も早い復興をお祈り申し上げます。

 さて、昨年は、ロシア・ウクライナ情勢、中東パレスチナ情勢など、地政学的リスクが顕在化し、世界が大きく揺れ動きました。こうした動きは、エネルギー、素材、食料などの価格高騰を招き、世界経済に下押し圧力を与えました。このように先行き不透明な時代が今後も続くことは明白で、経済や個人のキャリアに至るまで、あらゆるものが複雑さを増し、将来の予測が困難な社会となっていきます。今までスタンダードだと思われてきたことさえも、ここにきて崩れていっているような気さえします。

 こうした時代の中で、文部科学省は全ての子どもの可能性を引き出すため、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の充実を図り、小学校、中学校、高等学校における教育内容の改善やデジタル化、教員の働き方の改善に向けた取り組みなど、学校環境の改善の方針を大きく打ち出しました。

 本校でも、これまでに必要とされてきた学力に、「主体性」「多様性」「創造性」の3つを柱とする多様な資質・能力を加えて「未来学力」と呼び、建学の精神を拠り所に学校改革を進めています。共学2年目の今年度は、男女が協働することの効果がさらに加速し、部活動や学校行事の企画から運営まで生徒が担い、学校全体に活気が増しました。また、「主体的・対話的で深い学び」の授業展開を心がけ、生徒の中の自主性・創造性を最大限引き出す働きかけも進めています。多様性という意味では、多彩なグローバル教育プログラムを取り入れ、今年度は新たに、オンラインで日本にいながら留学したことと同じ内容の講座を受講できる制度、通称「TGインター」を東北で初めて開設しました。

 部活動は今年度も大いに成果を上げ、高等学校ではサッカー、弓道、空手道、柔道、テニス、陸上、水泳、バスケットボール、レスリング、放送、ディベート、将棋、フィギュアスケートが全国大会や国体に出場を果たし、東北大会にはさらに多くの部が出場しています。また、中学校でもバスケットボール、空手道、柔道、ディベートが全国大会に出場しています。

 女子生徒の活躍も顕著になり、陸上では高等学校で全国入賞するなど大いに活躍していますし、県大会を勝ち抜き東北大会に進出する生徒も多く見られるようになりました。また、TGエクレシア(生徒ボランティア)の献身的な働きや、大学のボランティアセンターとの接続がスタートし、生徒の活動の幅も着実に広がり、主体的な活動にますます期待が膨らみます。

 最後になりますが、本年も皆さまの上に祝福が豊かにありますようにお祈り申し上げますとともに、今後も生徒、教職員への温かい励ましをお願いし、年頭の挨拶といたします。