東北学院中学校・高等学校

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「キリスト教学校フェア」の特別企画に本校生徒がゲストパネリストとして参加しました

2019年08月23日

 7月27日(土)に東京の銀座教会で「第20回キリスト教学校フェア」が開催されました。この催しは東京都内のキリスト教学校15校が一同に会し、合同学校説明会を毎年行っているもので、今年は20周年の特別企画として「平和」「被災地支援」をテーマにパネルディスカッションが行われることになり、都内の学校の代表生徒に加え「平和」の視点から広島女学院、「被災地支援」の視点からルーテル学院(熊本)と東北学院(宮城)がゲストとして招かれました。本校からは生徒会、キリスト教青年会などで活動している藤原君(高3)が代表として参加しましたが、彼自身も東日本大震災の時に県南の都市で被災しており、その時の経験や、高校入学後の被災地支援の経験を踏まえディスカッションに望みました。

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 玉川聖学院学院長の安藤理恵子先生のご指導のもと、パネリストの生徒たちは午前中にグループワークをしながらディスカッションの準備を行いましたが、同じ志を持つ学校同士、生徒たちはすぐに打ち解け、和やかにも奥の深い話し合いが繰り広げられました。本番のパネルディスカッションは1時間という限られた時間の中、安藤先生の司会のもと「平和をつくるために何ができるか」「あなたにとっての復興支援とは」「問題意識を風化させないためには」の3つテーマで生徒は非常に充実した内容の濃い意見交換となりました。その中で、都内の参加校のほとんどが東日本大震災の復興支援を今でも続けていて、宮城、岩手、福島を中心に足を運んでくれていることが分かりとても嬉しく思いました。

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 特に印象に残ったのは、支援を続けている東京の複数の学校の生徒から「被災を体験していない自分たちが送った手紙や物資が被災者の方にどのような気持ちで受けとられているか、もしかしたら私達の一方的な行為になっているのではないか」「被災地に行って『大丈夫ですか』などと、何もわかっていない自分が聞くのは申し訳ないことではないか」という本音が出た場面でした。これに対し熊本、宮城で実際に被災した生徒たちは、「応援してくれている方がいることを知れることが、避難生活の中で心の支えになった」「被災直後に不安の中で過ごしている身にとっては周りからもらえる小さな声がすごく嬉しい」「被災者の中には話をしたくないという人もいるが、もしその人が話したいと思った時に、そばにいてあげられていることが大切なのだと思う」という答えを返し、問いかけた生徒たちの心の葛藤が取り除かれる瞬間を感じることができました。

 参加した生徒たちからは、一人ひとりが自分の意志を持ちながらも、発言の一言一言に心温まる思いやりが感じられました。キリスト教学校で育まれたものが活かされていることを実感しました。
今回のかけがえのない体験を今後の学校生活に活かしていければと思います。私たちを招いてくださった担当校である玉川聖学院の先生方と、キリスト教学校フェアの参加校の皆様に心から感謝申し上げます。

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*クリスチャンプレスに記事が載っております。よろしければご覧ください。
 https://www.christianpress.jp/the-20th-christian-school-fair/