東北学院中学校・高等学校

高校サッカー部「日韓交流ユースカップ2014」出場報告2

2014年08月19日

高校サッカー部は、今年度も『日韓交流ユースカップ2014』(主催:公益財団法人 日韓文化交流基金)に参加を認められ、韓国光州広域市・錦湖(クムホ)高校との交流事業を行いました。

本国外務省が進めるアジア大洋州諸国の青少年との交流事業「JENESYS2.0」の一環として行われた「日韓交流ユースカップ2014」では、日本と韓国の高校生が合同チームを作り、チーム毎に相手国を相互訪問し、サッカーのトレーニングや学校訪問、ホームステイを通じた交流活動を行い、その後、参加全8チームが茨城県水戸市に集合して、交流内容のプレゼンテーション・コンテストと合同チーム対抗のサッカー大会に臨み、総合順位を決定しました。

尚、詳細はこちらの外務省公式サイト上で公開中です。

報告は前篇と後篇に分かれますが、後篇では、韓国・光州広域市の錦湖高校サッカー部が、8/1から来日し、本校を訪問したのち、本校と共に交流内容のプレゼンテーション・コンテストと合同チーム対抗のサッカー大会に臨んだ様子についてご報告致します。

韓国光州広域市・錦湖(クムホ)高校について

アシアナ航空、クムホタイヤなど日本でも著名な大手企業を所有するグループの私立高校。創設者はクムホ・アシアナ。サッカー部は韓国の全国大会出場の常連校で、全国優勝も果たしている。韓国全土からスカウトされ、セレクションに合格した選手のみが入部出来る。プロチームの支援を受けており(プロチームのユースチームとして契約)、全員がサッカースカウトで大学等へ進学する。トレーニングルームや食堂も完備され、部屋を出ると目の前が人工芝のグラウンドという恵まれた環境のもと、選手達が日夜汗を流している。Kリーグや韓国代表選手も輩出。受験指導も盛んで、
部活動に属さない生徒は、ソウル大学をはじめとする著名大学合格を目指し、22時まで学校で勉強する。

第1日目(8月1日)

12:10   韓国光州広域市・錦湖(クムホ)高校、仙台空港着
13:10   津波で被災した仙台空港の特設パネル見学
14:00   本校訪問
錦湖高校選手団は、校長先生、チェ監督、キムコーチ、選手13名の計16名。
指導者の方は応接室にて本校校長と対面。選手達は本校生徒と再会、本校生徒の案内で、校舎内見学。
18:00   仙台ビール園・麦羊亭にて本校主催の歓迎夕食会
本校からの挨拶、仙台市、錦湖高校様からのご挨拶の後、お互いに記念品の贈呈。
選手達は会食や歓談を通して、友情、絆を深めることが出来ました。
終了間際、本校校長から韓国の歌をプレゼント。


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第2日目(8月2日)

09:00   東北学院高校出発(東北学院-錦湖、合同チームで)
09:30   塩釜にて笹かまぼこ焼き体験
10:30   松島観光、集団見学の後、小グループ自由行動
13:00   仙台・六丁目農園で昼食
14:30   本校生徒の案内で、小グループでの仙台市内散策
アーケード散策やサッカーショップなど、本校生徒のコーディネートで、仙台の良さを紹介しました。
19:00   ユアテックスタジアム仙台にてJリーグ観戦
ベガルタ仙台 2-2 大宮アルディージャ
日本のJリーグのレベル、スタジアムの熱狂的なサポーターの雰囲気を体感しました。


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第3日目(8月3日)

09:30   東北学院高校出発
車中で昼食(弁当)
15:00   サッカー合同練習(常磐大学高校グラウンドにて)
17:30   ホテルチェックイン(ダイワロイネット水戸)
18:30   夕食(水戸駅前、ステーキ+バイキング)


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第4日目(8月4日)

08:30   プレゼンテーション打合せ
11:30   水戸ドライブインで昼食
日韓交流ユースカップ参加チームが集合する。
12:45   水戸プラザホテル着
13:00   監督会議
14:00   プレゼンテーションコンテスト開会
代表の選手が登壇し、サッカー大会の組み合わせ抽選会実施。プレゼンテーションは、8チーム中5番目に発表。パワーポイントで作成した映像を見ながら、交流の様子を選手達だけで発表。通訳も選手達が協力し、日→韓、韓→日に訳して発表しました。BGMも付けて、全体的によくまとまった発表ができました。今年は特に、両校の選手たちが協力し、両校合同のエンブレムをデザイン。プレゼンテーションの中で発表しました。どのチームも中身の濃い発表を行い、プレゼ ンテーションは僅差になりそうです。
18:00   夕食(すたみな太郎)


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第5日目(8月5日)

07:45   ホテル出発
08:15   水戸市ツインフィールド着
09:00   1回戦 東北学院・錦湖 - 矢板中央・富平 キックオフ
ユニフォームに生徒たちがデザインしたエンブレムをつけて戦いました。日韓の選手が協力し、1-0で勝利。学院・相澤君が得点を決めました。サッカー大会 は30分ハーフ、日韓の選手がそれぞれ3名以上出場していなければいけないルール。日本選手が偶数番号、韓国選手が奇数番号を付け、合同チームで戦う。
10:45   企業訪問(お菓子の製造工場を見学)
12:00   昼食(日本食、韓国食のケータリング)
13:00   ホテル着
18:00   夕食(プレジデントホテルにて)


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第6日目(8月6日)

07:45   ホテル出発
08:15   水戸市ツインフィールド着
09:00   準決勝 東北学院・錦湖 - 波崎・中央大付属 キックオフ
1回戦を大差で勝利している地元の強豪チームとの対戦。1点を先制し、1-0でリードするが、終了間際に決められ1-1、PK戦へ。錦湖高校ゴールキーパーのファインセーブに助けられ、PK戦3-2で勝利。
12:15   元日本代表 田中 誠 氏によるサッカークリニック
15:40   決勝戦 東北学院・錦湖 - 習志野・坡州 キックオフ
ペアの韓国チームは異なるが、習志野高校は前年度優勝の強豪校。お互いにチャンスは何本かあったが、得点には至らず0-0、PK戦へ。準決勝に続き、錦湖高校ゴールキーパーのファインセーブに助けられ、PK戦4-3でサッカー大会優勝(サッカー大会・初優勝)。
18:40   表彰式兼レセプション(ホテルクリスタルパレス)
総合成績は、昨年度に続き第2位(サッカー大会60点、プレゼン30点)。惜しくも総合で2点差でした。※総合優勝、習志野・坡州(サッカー大会52点、プレゼン40点)
相互訪問~ユースカップ参加まで2週間ほどの交流期間、最後の夜を楽しむ。お互いにサインボールの作成。


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第7日目(8月7日)

08:50   錦湖高校出発、羽田空港へ
※浅草で昼食の後、16:20発NH93便で韓国へ
09:00   本校出発、バスにて仙台へ
13:00   本校着、解散


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各方面の皆様のご協力を得て、今年で5回目となる韓国光州広域市・錦湖(クムホ)高校との交流を無事に終えることが出来ました。

毎年のことですが、言葉がほとんど通じない状況でも、選手達はいつの間にか仲良くなり、片言の日本語、韓国語、英語でコミュニケーションをとっていました。サッカーボールが1つあれば分かり合え、一緒にボールを蹴って楽しめるというサッカー選手たちのコミュニケーション能力の高さに驚かされ、改めてサッカー(スポーツ)の素晴らしさを感じさせられる交流となりました。

今年は、特にサッカー大会で初優勝できたことで、本校の選手は多くの刺激を受けたのではないかと思います。錦湖高校は(今回のユースカップ直前の大会でも全国優勝し)韓国で全国優勝22回の強豪校であり、例年、本校の選手の出場機会は少ないのですが、出場機会に恵まれなかった選手も、日韓のサッカーに対する考え方の違いを学び、合同チームとして共に戦い、今回の交流を通して得た多くの刺激を糧として、是非、今後のサッカー人生に生かしていって欲しいと願う次第です。

(財)日韓文化交流基金、韓国光州広域市、仙台市、錦湖高校サッカー部、両校保護者会、両校OB会をはじめ、多方面の皆様に多大なるご支援、ご協力を頂き、このような貴重な経験が出来ましたことに、改めて厚く御礼申し上げます。